#55 上司に仕事のトラブルを報告する時の表現|英語のビジネスフレーズ

仕事を進めていると、予期せぬ問題が発生することがあります。
上司に英語でトラブルを報告する際は、「状況を冷静に伝える」「事実を簡潔に説明する」「原因と今後の対処を示す」ことが重要です。
今回は、上司にトラブルが起きたことを伝える際に役立つ表現、問題の説明、対応策の提示などの英語表現を会話例とともに解説します。
会話例

Excuse me, do you have a moment? I need to report an issue we encountered this morning.
(すみません、少しお時間ありますか? 今朝発生したトラブルについて報告したいです)

Sure, what happened?
(いいですよ。何が起こったのですか?)

The new system update caused several errors, and we weren’t able to access the customer database.
(新しいシステムのアップデートが複数のエラーを引き起こし、顧客データベースにアクセスできませんでした)

That sounds serious. Do you know what caused the problem?
(それは重大ですね。原因はわかっていますか?)

We think the update wasn’t fully compatible with our current settings, so the IT team is working on it now.
(アップデートが現行設定と完全に互換性がなかったのだと思われます。現在、ITチームが対応中です)

I see. What’s the estimated time to fix it?
(なるほど。復旧までどれくらいかかりそうですか?)

They said it should be resolved within a couple of hours. I’ll keep you updated.
(数時間以内に解決できるとのことです。進捗があれば随時ご報告します)
1. トラブルの発生を報告する
仕事の問題を上司に伝える際は、最初に前置きを入れつつ、落ち着いた表現で報告の目的を伝えます。
- Excuse me, do you have a moment?
(すみません、少しお時間ありますか?)
トラブルの報告はどうしても緊張しやすいですが、前置きを入れることで、冷静さを保ちつつ相談の準備ができます。
続けて、報告があることを伝えます。
- I need to report an issue.
(トラブルを報告したいです)
“issue” は「問題」「課題」という意味で、ビジネス英語でよく使われる言葉です。
“problem” よりも落ち着いた印象で、状況を冷静に共有できます。
2. 何が起きたかを事実ベースで説明する
問題の状況を伝えるときは、感情的にならず、「何が・どのように」起きたかを明確に述べるのがポイントです。
- The new system update caused several errors.
新しいシステムのアップデートが複数のエラーを引き起こしました)
“caused” は「原因になった・引き起こした」という意味で、トラブル説明の場面でよく使う動詞です。
続けて、その結果何が起きたのかを説明します。
- We weren’t able to access the customer database.
(顧客データベースにアクセスできませんでした)
“weren’t able to 〜” は「〜できなかった」という意味で、“couldn’t” よりもフォーマルでビジネス向けの表現です。
3. 原因の推測や背景説明
問題の原因はすぐに特定できないことも多いため、断定を避けつつ原因の推測を伝える必要があります。
- We think the update wasn’t fully compatible with our current settings.
(アップデートが現行設定と完全に互換性がなかったのだと思われます)
“we think”(〜と思います)を使うことで、「完全に確信したわけではないですが…」という意味合いを出せます。
断定を避けつつ意見を伝える表現としては、他にも次のようなものがあります。
- It appears that…(…のようです)
- It seems that…(…のように見えます)
- We suspect that…(…の可能性が高いと考えています)
原因が曖昧な状態で “It was caused by…” と断言してしまうと、誤解を生む可能性があります。そのため、曖昧な段階では「推測表現」を使うほうがいいでしょう。
4. 対応状況と復旧見込みを伝える
トラブル報告では、「解決に向けて現在どう対応しているか」を伝えることで相手が安心できます。
- The IT team is working on it now.
(ITチームが現在対応中です)
次に、復旧の見込みを伝えます。
- It should be resolved within a couple of hours.
(数時間以内に解決できる見込みです)
“should be resolved” は「ほぼ確実だが確証はない」という、ちょうど良い距離感の表現です。
最後に、進捗共有の意思を示します。
- I’ll keep you updated.
(進捗があれば随時ご報告します)
ビジネスメールなどでも使われる、定番の締めの一文です。
まとめ
- I need to report an issue.
→ トラブル発生を伝えるための基本表現。 - The update caused several errors.
→ 何が起きたかを事実ベースで説明する際の中心的な言い方。 - We think the update wasn’t fully compatible.
→ 原因が不確かなときに使う、断言を避けた推測表現。 - I’ll keep you updated.
→ 今後の進捗を共有する意思を示すビジネスで必須のフレーズ。




