#64 職場で部下に指示を出す時の表現|英語のビジネスフレーズ

職場では業務を円滑に進めるために、いかに具体的で分かりやすい指示を部下に出せるかが重要になります。
英語で指示を出す際には、「命令的になりすぎないこと」「目的と期限を明確に伝えること」「相手の理解を確認すること」がポイントです。
ここでは、部下に仕事を依頼・指示する際に使える英語表現を、会話例を通して解説していきます。
会話例

Could you take care of the sales report for this week?
(今週の売上レポートを担当してもらえますか?)

Sure. When do you need it by?
(わかりました。いつまでに必要ですか?)

Please have the first draft ready by Thursday afternoon.
(木曜の午後までに初稿を用意してください)

Got it. Do you want a summary as well, or just the detailed data?
(了解です。要約も必要ですか?それとも詳細データだけでいいですか?)

A short summary would be helpful. Let me know if you have any questions.
(簡単な要約もあると助かります。何かあれば相談してください)

Okay, I’ll get started right away.
(わかりました。すぐに取りかかります)
1. 命令ではなく「依頼」として伝える
英語で部下に指示を出すとき、命令形(Do this. / Finish it.)を使うのは避けたほうが無難です。代わりに使われるのが、次の形です。
- Could you take care of the sales report?
(売上レポートを担当してもらえますか?)
“Could you ~?” は、相手に敬意を示し協力をお願いする言い方なので、上司から部下への指示として適切です。
実務では、以下のように幅広く使えます。
- Could you prepare the slides for the meeting?
(会議用のスライドを準備してもらえますか?) - Could you follow up with the client?
(クライアントにフォローアップしてもらえますか?) - Could you review this document?
この書類を確認してもらえますか?
「依頼の形」を取ることで、部下は心理的に受け入れやすくなり、結果的に業務も円滑に進みます。
2. 具体的な期限を示す
指示を出す際に重要なのが、期限の明示です。期限を決めることで、相手もスケジュールを立てやすくなります。
- Please have the first draft ready by Thursday afternoon.
(木曜の午後までに初稿を用意してください)
前置詞 by は「〜までに」という意味で、締め切りを示す定番表現です。
次のような言い方もよく使われます。
- by the end of the day(今日中に)
- by tomorrow morning(明日の朝までに)
- by the end of this week(今週末までに)
3. 作業範囲のすり合わせ
部下から内容確認の質問が出るのは良いサインです。これは「理解しようとしている」「責任を持って進めようとしている」証拠でもあります。
- Do you want a summary as well, or just the detailed data?
(要約も必要ですか?それとも詳細データだけですか?)
このように選択肢を並べて確認する形は、誤解を防ぐうえで効果的です。
上司側の解説例:
- Please include a short summary.
(簡単な要約も含めてください) - Focus on the key numbers.
(重要な数値に重点を置いてください)
4. サポートの姿勢を示す
指示の最後にサポートの一言を添えると、部下は安心して業務に取り組めます。
- Let me know if you have any questions.
(何か質問があれば知らせてください)
他にも、状況に応じて次のような言い換えができます。
- Feel free to ask if anything is unclear.
(もし分からない点があれば、遠慮なく聞いてください) - Let me know if you need any support.
(何かサポートが必要であれば、知らせてください) - We can go over it together if needed.
(必要であれば、一緒に確認しましょう)
「指示 → 放置」ではなく、「指示 → サポート」という姿勢を示すことで信頼関係が築かれます。
まとめ
- Could you ~?
→ 部下に丁寧に指示・依頼を出す表現。 - by + 日時
→ 業務の締め切りを明確に伝えるための表現。 - Do you want ~ or ~?
→ 作業内容や範囲を確認し、認識のズレを防ぐ聞き方。 - Let me know if you have any questions.
→ サポートする姿勢を示し、部下が相談しやすくなる一言。




