関係詞の制限用法|名詞を限定して説明する文の作り方

英語では、ある名詞を詳しく説明したいときに関係詞(who, which, that など)を使います。その中でも、名詞を「限定して説明する」働きをするのが制限用法です。
制限用法を使うと、「どの人のことか」「どの物のことか」を特定することができ、文章の意味をはっきりさせることができます。
今回は、関係詞の制限用法の基本ルールと使い方を詳しく解説します。
1. 制限用法とは?
制限用法とは、先行詞(名詞)を限定して説明する用法のことです。
例えば、次の文を見てください。
- The man who is standing over there is my uncle.
(向こうに立っている男性は私の叔父です)
この文では “who is standing over there”(向こうに立っている)が “the man” に焦点を当てて説明しています。つまり、不特定多数の男性の中から、「向こうに立っている男性」に特定しているのです。
もし関係詞以下を取り除いて “The man is my uncle.”とすると、文としては正しいですが「どの男性か」が分かりません。
このように制限用法は、名詞の意味を限定して特定する役割を持ちます。
2. 人を説明するときの関係詞
人を説明するときは関係代名詞 who もしくは that を使います。
- The girl who is singing is my sister.
(歌っている女の子は私の妹です) - The man that I met yesterday is a doctor.
(昨日会った男性は医者です)
ここでの who や that は、先行詞である girl, man を特定しています。
ちなみに会話の場合は that を使うほうがシンプルで自然に聞こえることが多いです。
3. 物や動物を説明するときの関係詞
物や動物を説明するときは関係代名詞 which または that を使います。
- The book which is on the desk is mine.
(机の上にある本は私のものです) - The dog that barked at me was very big.
(私に吠えた犬はとても大きかった)
この場合も which と that はどちらも使えますが、日常会話では that が好まれる傾向があります。
4. 制限用法の特徴と注意点
4-1. カンマを使わない
制限用法ではカンマを使いません。カンマを入れると非制限用法になってしまい、意味が変わります。
- The students who study hard will pass the exam.
(一生懸命勉強する学生は試験に合格するだろう)
4-2. 関係詞の省略
関係詞が「目的語」の場合は省略できます。
- The book (which) I bought yesterday is interesting.
(昨日買った本は面白い)
この場合、“which” を省いても意味は変わりません。
5. 制限用法と非制限用法の違い
制限用法とよく比較されるのが、非制限用法です。
制限用法は「どの人・どの物か」を区別し、非制限用法は「補足説明」をする違いがあります。
制限用法:名詞を限定する(カンマなし)
- The boy who is playing soccer is my brother.
(サッカーをしている少年が私の弟だ)
例文では、 他の少年ではなく「サッカーをしている少年」に限定しています。
非制限用法:名詞に追加情報を加える(カンマあり)
- My brother, who is playing soccer, is 12 years old.
(サッカーをしている私の弟は12歳だ)
非制限用法では “My brother” を “who is playing soccer” が補足説明している形となっています。
6. まとめ
- 関係詞の制限用法は名詞を限定して説明する用法。
- 人には who / that、物や動物には which / that を使う。
- 制限用法ではカンマを使わない。
- 関係詞が目的語のときは省略できる。
- 非制限用法との違いを意識することが大切。