【英文法#35】受動態の基本(be動詞 + 過去分詞)

英語では「〜される」「〜された」といった表現をしたいときには、受動態が使われます。
受動態は動作をする人(主語)よりも、「動作を受ける対象」に焦点を当てたいときに便利です。
今回は、受動態の基本である 「be動詞 + 過去分詞」 の形と、その使い方を解説します。
1. 受動態の作り方と基本ルール
受動態を作るときは、能動態の目的語を主語に移し、動詞を「be動詞 + 過去分詞」の形にします。
- 能動態:They make cars.(彼らは車を作る)
- 受動態:Cars are made (by them).(車は作られる)
このとき、cars が主語に移り、動詞 make は “are made” という形に変わります。過去分詞は動詞の変化形の一つで、規則動詞なら「-ed」、不規則動詞は特別な形をとります。
2. 主語は「動作を受ける対象」になる
能動態では「誰が〜するか」を強調しますが、受動態では「何が〜されたのか」に重点を置きます。
- 能動態:
My father wrote this book.(私の父がこの本を書いた) - 受動態:
This book was written by my father.(この本は私の父によって書かれた)
受動態では “this book” が主語になり、動詞は “was written” と変化しています。
3. 行為者(by〜)は省略されることが多い
受動態で「〜によってされた」と行為者を表す際は、「前置詞 by + 行為者」を使います。
ただし、「誰によって」が重要でない場合は、by 以降は省略されるケースも多いです。
- The window was broken.(窓が壊された)
この文では「誰が壊したのか」は重要ではないため、by は省略されています。
4. 時制の変化に注意
受動態の基本構造は「be動詞 + 過去分詞」であり、過去分詞は常に動詞の原形から派生した形を使います。
しかし、be 動詞は時制によって形が変わるため、受動態を作る際は注意が必要です。
時制 | 能動態 | 受動態 |
---|---|---|
現在形 | They make cars. (彼らは車を作る) | Cars are made (by them). (車は作られる) |
過去形 | They built the house. (彼らはその家を建てた) | The house was built (by them). (その家は建てられた) |
未来形 | They will finish the work. (彼らはその仕事を終えるだろう) | The work will be finished (by them). (その仕事は終えられるだろう) |
5. 進行形の受動態
現在/過去進行形でも、受動態は可能です。その場合は「be動詞 + being + 過去分詞」という形になります。
- The room is being cleaned now.
(その部屋はいま掃除されているところだ)
“is being cleaned” という形で、「いま〜されている最中だ」というニュアンスになります。
6. 現在完了形の受動態
現在完了形にする場合は「have/has + been + 過去分詞」になります。
- The work has been finished already.
(その仕事はすでに終えられている)
“has been finished” という形で「すでに終わっている状態」を表しています。
7. まとめ
- 受動態は 「be動詞 + 過去分詞」 で作る。
- 主語は「動作を受けるもの」に変わる。
- 行為者(by〜)は必要に応じて加えるが、省略されることが多い。
- be動詞は時制に応じて変化する(is/are、was/were、will be など)。
- 進行形や完了形でも受動態を作れる(is being cleaned / has been finished)。