初級文法

【英文法#17】like, want の使い方と目的語のルール

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青葉

英語を学ぶうえで頻繁に使う動詞のひとつが like(〜が好き)と want(〜が欲しい)です。

どちらも初級レベルから使える基本動詞ですが、正しい語順や目的語の形を理解していないと、不自然な文や意味の通じない文になってしまいます。

このレッスンでは、「like」「want」の基本構造を学び、名詞や動詞を目的語にとる際の使い方の違いや注意点を整理していきます。

1. like, want は「目的語」が必要な他動詞

英語の動詞には、自動詞(目的語をとらない)と他動詞(目的語が必要)があります。

like と want はどちらも「他動詞」なので、使うときは後ろに何を好きか/何を欲しいかという目的語を置く必要があります。

目的語には以下のような語句を置くことができます。

動詞目的語の形の種類意味
like名詞、動名詞(〜ing)I like music. / I like reading.音楽が好き/読むことが好き
want名詞、to不定詞(to+動詞)I want a drink. / I want to sleep.飲み物が欲しい/眠りたい
ポイント
  • like は 行動そのものが好きなときは「〜ing」、物や人が好きなときは「名詞/代名詞」を使います。
  • want は 「〜したい」と言いたいときに to不定詞を使うのが特徴です。

2. like の使い方と文脈別の目的語の形

2-1. like + 名詞/代名詞:具体的な対象に対する好み

「物」や「人」に対して「好き」という感情を表現する際は、名詞または代名詞を目的語にします。

英語ではこのような構文は「SVO型(主語+動詞+目的語)」の代表例です。

  • I like coffee.(私はコーヒーが好きです)
  • She likes him.(彼女は彼のことが好きです)
  • We like music.(私たちは音楽が好きです)

三人称単数(he / she / it)が主語のときは、動詞に「-s」がつきます。

また、目的語が代名詞のときは、目的格(me, him, them など)を使う点も注意しましょう。

2-2. like + 動名詞(〜ing):行動・趣味への好み

「〜することが好き」と言いたいときには、動詞に「-ing」をつけた形(動名詞)を使います。

名詞の代わりに使われるので、動名詞=名詞と同じ位置に置けると考えましょう。

  • He likes swimming.(彼は泳ぐのが好きです)
  • I like reading before bed.(寝る前に読むのが好きです)

“like doing” は、その行動自体を楽しんでいるニュアンスを持つため、特定の趣味や日課を話すときによく使われます。

2-3. like + to不定詞:意図・方針的な好み

like の後ろに「to + 動詞の原形」を使うことも可能で、こちらは「そうするのが好き」という意味になります。

「習慣的にそうしている/することが望ましいと考えている」というニュアンスが加わります。

  • I like to keep my desk clean.
    (机をきれいにしておくのが好きです)
  • She likes to get up early.
    (彼女は早起きするのが好きです)
“like
  • like doing → 楽しみ、趣味の感覚(例:I like cooking.)
  • like to do → 習慣や信条に近い(例:I like to cook healthy meals.)

3. want の使い方と目的語の形による違い

3-1. want + 名詞/代名詞:物理的・抽象的な「欲しいもの」

この形は「物や人、状態が欲しい」という直接的な欲求を表します。

  • I want a new phone.(新しいスマホが欲しい)
  • They want help.(彼らは助けを求めている)
  • We want him.(私たちは彼を望んでいる)

「him」や「it」など代名詞が目的語になるときは、目的格を使うことを忘れないようにしましょう。

3-2. want + to不定詞:行動に対する「〜したい」という欲求

この形は、「自分が何かをしたい」という気持ちを表すときに使います。

  • I want to sleep.(寝たい)
  • We want to travel next year.(来年は旅行に行きたい)
  • She wants to learn Italian.(彼女はイタリア語を学びたい)

この構文全体がSVO型になっており、「to do」の部分が1つのまとまりの「目的語」として機能しています。

3-3. want + 人 + to do:人に「〜してほしい」

この構文は少し複雑で、第5文型(SVOC)に分類されます。

「人に〜してほしい」という意味で、動詞 want のあとに「人(目的語)+ to不定詞(補語)」が続きます。

  • I want you to help me.(私はあなたに手伝ってほしい)
  • She wants him to go there.(彼女は彼にそこへ行ってほしい)

第5文型(SVOC)を使い慣れるには時間がかかりますが、英会話や文章で頻出する重要なパターンです。

4. まとめ

  • like と want は 目的語を取る他動詞。後ろに名詞・代名詞・不定詞・動名詞が続く。
  • like + 名詞 / 動名詞(〜ing):「〜が好き」「〜することが好き」。
  • 「like doing」と「like to do」にはニュアンスの違いがある。
  • want + 名詞 / to不定詞(to do):「〜が欲しい」「〜したい」。
  • want + 人 + to do:「人に〜してほしい」=SVOC構文。
  • 動詞の主語が三人称単数のときは 動詞に -s をつける。

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