【英文法#28】不定詞の基本(to + 動詞の原形)

英語では「〜すること」「〜するために」といった表現をしたいとき、不定詞(to + 動詞の原形)が使われます。
不定詞は、動詞の形を名詞・形容詞・副詞のように使える柔軟な構文です。
このレッスンでは、不定詞の基本的な使い方、「〜すること」「〜するために」と表現するためのポイントを解説します。
1. 不定詞(to + 動詞の原形)の基本
不定詞は、「to + 動詞の原形」という形で使われ、文の中で名詞・形容詞・副詞のような働きをする表現です。
英語の文において、動詞そのものを「〜すること」「〜するために」と言いたいときに使われるのがこの不定詞です。
不定詞の働きは、主に以下の3つです。
用法 | 説明 | 例文 |
---|---|---|
名詞的用法 | 「〜すること」 | To study English is fun. |
形容詞的用法 | 「〜するための」「〜するべき」など | I have a book to read. |
副詞的用法 | 「〜するために」「〜して」 | I came here to study. |
文脈によって意味が変わるので、「どの役割で使われているか」を意識することが大切です。
2. 名詞的用法:〜すること
不定詞の名詞的用法では、不定詞が名詞のように文の主語・目的語・補語になります。
主語として使う
- To travel alone is exciting.(一人で旅をすることはワクワクする)
この例では、“to travel alone” が文の主語になっており、「何が exciting なのか?」を示しています。
目的語として使う
- I want to eat pizza.(私はピザを食べたい)
この文では不定詞の “to eat” が want の目的語です。「何をしたいのか?」という意味を表しています。
補語として使う
- Her dream is to become a singer.
(彼女の夢は歌手になることだ)
この文では、“ to become a singer” が補語(主語を説明する部分)になっています。
3. 形容詞的用法:〜するための / 〜すべき
不定詞が名詞を修飾して説明するときは、形容詞的な働きをします。
この用法では、「to + 動詞」は名詞の後ろに置き、「〜するための」や「〜すべき」といった意味になります。
- I have a lot of homework to do.
(私はやるべき宿題がたくさんある)
不定詞 to do は homework にかかっており、「どんな宿題か?」という情報を加えています。
また、形容詞的用法では「something / anything / nothing / the first / the last」といった語と一緒に使われることも多いです。
- She needs something to drink.
(彼女は何か飲むものが必要だ)
something が「何か」という不特定の名詞で、それを“to drink” が補足しています。
4. 副詞的用法:〜するために / 〜して
不定詞が動詞・形容詞・副詞を修飾して、動作の目的・原因・結果・条件などを説明する用法です。
目的を表す
- He studied hard to pass the exam.
(彼は試験に合格するために一生懸命勉強した)
この文では、「何のために勉強したのか?」という目的を “to pass the exam” が説明しています。
理由や判断の根拠を表す
- I’m happy to see you.(あなたに会えて嬉しいです)
例文では、なぜ嬉しいのかという理由が to 以下で示されています。
このように、副詞的用法の不定詞は、「何のために」「どうして」「どうやって」など、動詞にまつわる背景や意図を明確にしてくれます。
5. 不定詞に使われる動詞・表現
不定詞を目的語としてよく使う動詞には以下のようなものがあります:
動詞 | 意味 | 例文 |
---|---|---|
want | 〜したい | I want to go home.(家に帰りたい) |
hope | 〜することを望む | I hope to see you again.(また会いたい) |
plan | 〜する予定だ | We plan to visit Rome.(ローマに行く予定) |
decide | 〜することを決める | He decided to study abroad. |
learn | 〜することを学ぶ | She is learning to cook.(料理を習っている) |
注意点として、一部の動詞(enjoy, finish, avoidなど)は動名詞(〜ing形)を目的語に取るため、不定詞とは使い分けが必要です。
6. まとめ
- 不定詞は 「to + 動詞の原形」 という形。
- to の後ろは必ず動詞の原形にする。
- 名詞的用法:主語や目的語になる(to travel is fun. / I want to go.)
- 形容詞的用法:名詞を説明する(something to eat / homework to do)
- 副詞的用法:動詞に目的・理由・条件などを加える(to study, to help)