【英文法#38】間接疑問文

英語では「〜かどうか」「〜は何か」といった疑問を、文の中に埋め込む形で表現することがあります。これを間接疑問文と呼びます。
間接疑問文は、直接的に相手へ質問する「疑問文」とは異なり、文章の一部として使われるのが特徴です。
今回は、間接疑問文の基本的な形と使い方を解説します。
1. 間接疑問文の基本ルール
間接疑問文は文中に「疑問文」を組み込む形で使います。その際、疑問文の語順は普通の文(主語+動詞)の形になります。
直接疑問文のように倒置(助動詞やbe動詞が主語の前に来る形)が起こらないのが、間接疑問文の特徴です。
- 直接疑問文:
Where is she?(彼女はどこにいますか?) - 間接疑問文:
I don’t know where she is.(彼女がどこにいるのか分からない)
間接疑問文では「where she is」のように「主語+動詞」の順番にします。
また、間接疑問文はよく以下のような表現と一緒に使われます:
- I don’t know 〜(〜が分からない)
- Do you know 〜?(〜を知っていますか?)
- I wonder 〜(〜だろうかと思う)
- Could you tell me 〜?(〜を教えてくれますか?)
2. Yes/No 疑問を埋め込む場合
「〜かどうか」のように Yes / No で答える文を組み込む場合は、if または whether を使います。
if(〜かどうか)
- 直接疑問文:
Is he at home?(彼は家にいますか?) - 間接疑問文:
I wonder if he is at home.(彼が家にいるかどうか知りたい)
whether (〜かどうか)*ややフォーマルな表現
- 直接疑問文:
Will it rain tomorrow?
(明日雨は降りますか?) - 間接疑問文:
Do you know whether it will rain tomorrow?
(明日雨が降るかどうか知っていますか?)
f と whether は基本的に同じ意味ですが、whether の方が少しフォーマルな響きがあります。
また、whether は「〜か、それとも〜か」のように二択を示す場合にもよく使われます。
3. 疑問詞で始まる場合(wh- 間接疑問文)
who, what, when, where, why, how などの疑問詞を使う場合は、平叙文と同様に「疑問詞+主語+動詞」の語順にします。
- 直接疑問文:
What does she want?(彼女は何を欲しがっていますか?) - 間接疑問文:
I don’t know what she wants.(彼女が何を欲しいのか分からない)
上記の例文では、does が消えて「主語+動詞(she wants)」の形になっています。
また、過去の内容を表す間接疑問文では、動詞の時制は過去形に変える必要があります。
- 直接疑問文:
When did they leave?(彼らはいつ出発しましたか?) - 間接疑問文:
Do you know when they left?(彼らがいつ出発したのか知っていますか?)
did が消え、“they left” という語順になります。間接疑問文では助動詞 did が外れるため、「leave → left」と動詞が過去形になります。
4. 婉曲表現としての間接疑問文
間接疑問文を使うと、表現がやわらかく丁寧になります。
- 直接疑問文 → 直接的な聞き方
例:Where is the station?(駅はどこですか?) - 間接疑問文 → 婉曲的で丁寧な聞き方
例:Could you tell me where the station is?
(駅がどこにあるか教えていただけますか?)
このように、間接疑問文は会話の中で相手に失礼にならない聞き方をするのにも役立ちます。
5. まとめ
- 間接疑問文は「〜かどうか」「〜は何か」と文の中に疑問を埋め込む表現。
- 語順は必ず「主語+動詞」の平叙文になる(倒置しない)。
- Yes/No 疑問 → if / whether を使う。
- wh 疑問 → what, where, how などを使い、その後は平叙文の語順となる。
- 間接疑問文を使うと表現が丁寧になり、会話でも役立つ。