初級文法

【英文法#10】指示代名詞の使い方

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青葉

英語で「これ」「あれ」「これら」「あれら」といった言葉を使うとき、欠かせないのが指示代名詞です。

指示代名詞は、話し手との距離(近いか遠いか)と数(単数か複数か)で使い分けが必要です。

このレッスンでは、指示代名詞の基本ルール、使い方のパターン、そして間違えやすいポイントを例文とともに詳しく解説します。

指示代名詞の基本

指示代名詞は、話し手が示したい物や人を、距離や数に応じて正しく表現するために使われます。

英語の指示代名詞には this, that, these, those の4種類があります。

これらは、話し手からの距離、指す対象が単数か複数かによって使い分けます。

距離単数複数
近いthisthese
遠いthatthose

距離による区別

  • this / these は、話し手のすぐ近くにあるものや、話し手自身の身近な話題を指します。実際に目の前にあったり、手に持っていたりするものに使うことが多いです。
  • that / those は、話し手から離れているものや、相手側に近いものを指します。空間的にも心理的にも距離があるときに使います。

数による区別

  • this / that は単数形で、指す対象が1つの場合に使います。
  • these / those は複数形で、対象が2つ以上のときに使います。

文中での使い方

指示代名詞は 主語・補語・目的語などの名詞の代わりに使う場合と、名詞を修飾して形容詞のように使う場合の両方があります。

  • This is my bag.(これは私のかばんです)← 代名詞的用法
  • I like this bag.(このかばんが好きです)← 形容詞的用法

例文と解説

This is my book.(これは私の本です)

this は単数形で話し手の近くにある物を指します。主語として文頭に置かれ、「これ」という意味で使われます。後ろに be 動詞を続けて説明するのが基本構造です。

That is your pen.(あれはあなたのペンです)

that は単数形で話し手から離れた物を指します。「あれ」と訳すことが多いです。相手が持っている物や遠くにある物を示すのに使います。

These are my keys.(これらは私の鍵です)

these は複数形で近くにある物を指します。複数形の主語なので、動詞は are になります。

Those are their bags.(あれらは彼らのかばんです)

those は複数形で遠くにある物を指します。複数形なので are を使用。所有格 their で持ち主を示しています。

I like this cake.(このケーキが好きです)

this は名詞(cake)の前に置いて、「この」という形容詞的用法になっています。近くにある、もしくは話題の中心にあるものを示します。

文法のポイント解説

this / these:話し手に近い物・今話していること

this / these は、話し手が物理的に近いものを示すほか、会話の中で自分が話題にしていること、目の前で起きている出来事などにも使われます。

  • This chair is comfortable.(この椅子は座り心地がいい)← 実際に座っている椅子
  • Listen to this story.(この話を聞いて)← 今から話す内容

that / those:離れた物・相手に近い物・過去の話題

that / those は、空間的に離れているもの、相手側にあるもの、または少し前に話したことを指すときに使います。

  • That car is expensive.(あの車は高い)← 遠くにある車を指す
  • I remember that day.(あの日を覚えている)← 過去の出来事を指す
  • Those cookies look delicious.(あのクッキー、おいしそう)← 相手のテーブルに置かれているクッキー

単独で使うとき or 名詞を修飾するとき

指示代名詞は名詞の代わりに単独で主語や目的語になることもあれば、名詞の前に置いて修飾語(形容詞的用法) として使うこともあります。

  • This is amazing.(これはすばらしい)← 単独
  • This movie is amazing.(この映画はすばらしい)← 修飾

使い分けのポイントは、後ろに名詞があるかどうかをチェックすることです。

会話でのニュアンス

会話では、this / these は話題の中心や、話し手の「今」「ここ」にあるものを示す感覚で使われることが多いです。

一方、that / those は、少し距離感がある、または「相手側に属するもの」を話すときに使うことが多いです。

  • This coffee is great.(このコーヒー、おいしい)
    ← 「This」で自分側にあるコーヒーを強調
  • That coffee looks good.(あのコーヒー、おいしそう)
    ← 「That」で向こう側(相手側)にあるコーヒーを強調

まとめ

  • 指示代名詞は 数(単数/複数) と 距離(近い/遠い) によって this, that, these, those を使い分ける。
  • this / these は近いもの、that / those は遠いものを示す。
  • 名詞の代わりに単独で使うことも、名詞を修飾する形容詞的用法でも使える。
  • 動詞の形(is / are)にも注意し、単数・複数をしっかり区別する。
  • 会話では、話し手が「ここ」「今」感じている近いものに this / these を使い、離れたものには that / those を使う。

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