強調を表す副詞|very / so / too / quite などの使い方

英語では、「とても」「本当に」「あまりに」といった気持ちの強さを表すとき、副詞を使って表現します。
副詞による強調を使うことで、ただ「良い」「速い」と言うのではなく、「とても良い」「本当に速い」といったニュアンスを加えることができます。
今回は、会話でも文章でもよく使われる副詞の強調表現と、その具体的な使い分けを紹介します。
1. 副詞の強調表現の基本
副詞の強調表現には、形容詞や動詞を修飾して「程度」や「感情の強さ」を表すものがあります。
よく使われるのは以下のような副詞です。
- very:「とても」
- so:「とても/そんなに」
- too:「あまりに〜すぎる」
- quite:「かなり/全く」
- really:「本当に」
- extremely:「極めて」
- absolutely:「完全に/本当に」
それぞれニュアンスが少しずつ異なるため、文脈に応じて使い分けが必要です。
2. very:最も基本的な強調
very は「とても」という意味で、形容詞や副詞の前につけて強調します。最もシンプルでよく使われる表現です。
- She is very kind.
(彼女はとても親切です) - This book is very interesting.
(この本はとても面白いです)
very は強調度が高すぎず、フォーマルでもカジュアルでも使える万能な副詞です。英語学習者が最初に覚えるべき強調表現といえます。
3. so:感情を込めた「とても」
so も「とても」を意味しますが、very より感情的で、話し言葉らしい響きを持ちます。
- I’m so happy to see you!
(あなたに会えてとても嬉しい!) - Why are you so tired?
(どうしてそんなに疲れているの?)
このように副詞 so は very と比べて「感情をこめた強調」になり、話す人の気持ちがより強く伝わります。
4. too :「〜すぎる」と過剰さを表す
too は「〜すぎる」という意味で、否定的なニュアンスを持ちます。
単に「強い」ではなく、「限度を超えていて望ましくない」という含みがあります。
- It’s too hot to go outside.
(暑すぎて外に出られない) - She speaks too fast.
(彼女は話すのが速すぎる)
very との違いは、強調がポジティブかネガティブかどうかです。too は「困るほどに〜すぎる」という意味となります。
5. quite:「かなり」もしくは「全く」
quite は少し特殊で、文脈によって意味が変わります。
- It’s quite cold today.
(今日はかなり寒い) - You’re quite right.
(あなたの言うことは全く正しい)
例文を見ると、前者では「程度を表す副詞」として「かなり」という意味になります。
後者では「完全に/全く」という意味で使われ、同意や強い肯定を表すときに便利です。
ちなみに、アメリカ英語では「かなり」の意味合いが強く、イギリス英語では「全く/完全に」のニュアンスで使われることが多いという違いもあります。
6. really:「本当に」というストレートな強調
really は「本当に」という意味で、カジュアルな会話でよく使われます。感情を込めたいときに便利な表現です。
- This cake is really good!
(このケーキは本当に美味しい!) - Do you really think so?
(本当にそう思うの?)
肯定文でも疑問文でも自然に使え、very よりも気持ちのこもった強調になります。
7. extremely / absolutely:強い強調
extremely は「極めて」、absolutely は「完全に」という意味で、強い強調を表します。
- The movie was extremely boring.
(その映画は極めて退屈だった) - I absolutely agree with you.
(私はあなたに完全に賛成です)
ややフォーマルで、日常会話では少し堅い印象を与えることもあります。ただ、ビジネスや書き言葉ではよく使われるので、場面に応じて覚えておくと便利です。
8. まとめ
- 副詞の強調は、気持ちの強さや程度を表す重要な表現。
- very は最も基本的で万能。
- so は感情的で話し言葉で頻出。
- too は「〜すぎる」というネガティブなニュアンス。
- quite は「かなり」または「全く」という2つの意味で使われる。
- really はカジュアルで自然な「本当に」。
- extremely / absolutely はフォーマルで強い強調を表す。