used to の使い方|過去の習慣や状態を表す表現

英語では「以前は〜していた」「昔は〜だった」という過去の習慣や状態を表すときに used to という表現を使います。
ポイントは、「過去にはそうだったが、今はそうではない」というニュアンスを含むことです。日本語の「昔はよく〜したものだ」「かつては〜だった」にあたります。
今回は、used to の基本ルール、肯定文・否定文・疑問文の作り方、そしてよくある間違いについて詳しく解説します。
1. used to の基本ルール
「主語 + used to + 動詞の原形」で、「以前は〜していた」「昔は〜だった」という意味を表します。
現在との対比がポイントで、「今はそうではない」というニュアンスを持ちます。
- I used to play soccer every weekend.
(私は以前、毎週末サッカーをしていた) - There used to be a movie theater here.
(昔ここには映画館があった)
このように、「過去の習慣」や「過去の状態」を表すときに使います。
2. 肯定文の使い方
“used to” は「過去の習慣」と「過去の状態」の両方に使えます。
過去の習慣を表す用法では、繰り返し行っていた行動を振り返るときに使います。
- We used to go fishing every summer.
(私たちは昔、毎年夏に釣りに行っていた) - He used to smoke a lot, but he quit last year.
(彼は以前よくタバコを吸っていたが、去年やめた)
過去の状態を表す場合、人や物の状態を「昔は〜だった」と表現します。
3. 否定文の作り方
否定文では「didn’t use to + 動詞の原形」を使います。
「used → use」と、否定文ではd を落とすのがポイントで、“didn’t used to” と書かないよう注意してください
- I didn’t use to like coffee.
(私は昔はコーヒーが好きではなかった) - He didn’t use to play the piano.
(彼は以前ピアノを弾かなかった)
否定文では、「昔はその習慣や状態がなかった」ということを表します。
4. 疑問文の作り方
疑問文は「Did + 主語 + use to + 動詞の原形?」の形になります。否定文と同様、必ず「used → use」 の形にします。
- Did you use to live near here?
(以前この近くに住んでいましたか?) - Did she use to work at that company?
(彼女は昔その会社で働いていましたか?)
答え方は通常の過去形と同じで、“Yes, I did. / No, I didn’t.” を使います。
5. よくある間違いと注意点
5-1. be used to と混同しないこと
“used to” と “be used to” は構造は似ていますが、全く意味が違います。
- used to + 動詞の原形 → 「以前は〜していた」
- be used to + 名詞 / 動名詞 → 「〜に慣れている」
“be used to” は to の後に「名詞 / 動名詞」が続き、「〜に慣れている」という意味になります。
対して“ used to”は、「昔は〜だったんだけど、今は違う」というニュアンスを伝える構文です。
- I used to drive to work.
(以前は車で通勤していた) - I’m used to driving to work.
(車で通勤することに慣れている)
5-2. 現在や未来には使えない
“used to” は「過去の習慣専用」の表現です。現在の習慣を言う場合は別の表現を使います。
- × I use to go shopping every Saturday.
- ○ I usually go shopping every Saturday.
(私は普段、毎週土曜日に買い物に行く)
6. まとめ
- used to + 動詞の原形 → 「以前は〜していた」「昔は〜だった」
- 否定文は “didn’t use to”、疑問文は “Did 〜 use to 〜?”
- “be used to 〜”(〜に慣れている)とは意味が違う点に注意
- 現在や未来の習慣には使えず、過去専用の表現