【英文法#8】冠詞の使い方

青葉
英語では、名詞の前に「a / an / the」のような語をつけるのが基本です。
これは冠詞と呼ばれ、名詞が「どんな種類のものか」「話し手と聞き手にとって特定できるかどうか」を示します。
「いつ・なぜ a なのか」「the を使うと何が変わるのか」といった感覚を身につければ、より自然で正確な英語表現ができるようになります。
このレッスンでは、英語の名詞表現を正しく使いこなせるよう、冠詞の使い分け方とルールの基本を解説します。
Contents
1. 冠詞の種類と基本ルール
1-1. 冠詞の3つのタイプ
英語の冠詞は、大きく以下の3つに分けられます。
種類 | 形 | 用途 |
---|---|---|
不定冠詞 | a / an | 「ある〜」「1つの〜」:初めて登場する名詞・特定でない物事に使う |
定冠詞 | the | 「その〜」「例の〜」:すでに知っているもの・文脈で特定される物事に使う |
無冠詞 | — | 不可算名詞や複数形の名詞で「一般的なもの」を表すときなどに使う |
1-2. 不定冠詞 a / an の違い
- a:次の語が子音の音で始まるとき(例:a book, a dog)
- an:次の語が母音の音で始まるとき(例:an apple, an umbrella)
2. 不定冠詞 a / an の使い方
a / an は、「どれでもいい1つのもの」や「はじめて登場するもの」に使います。
名詞の前につけて、「1つの〜」「ある〜」という意味を加えます。
- I saw a bird.(鳥を見た)
→ どんな鳥かはまだ知られていない - She bought an umbrella.(彼女は傘を買った)
→ 初めてその傘について話している
また、職業を表す名詞にもよく使われます:
- He is a teacher.(彼は教師です)
- She wants to be an artist.(彼女は芸術家になりたい)
3. 定冠詞 the の使い方
定冠詞 the は、話し手と聞き手が「何を指しているかわかっているとき」に使います。
- I saw a dog. The dog was barking.(私は犬を見た。その犬は吠えていた)
→ 最初は「a dog(どの犬か不明)」→ 次は「the dog(その犬)」に。 - Can you pass me the salt?(その塩を渡してもらえますか?)
→ 食卓の上にある「その塩」が前提として共通認識にある。
定冠詞を使うことで、「共通の認識」や「特定性」を強調することができます。
4. 不可算名詞は無冠詞になる
以下のケースでは冠詞を使わず、そのまま名詞を置きます。
4-1. 不可算名詞(物質・抽象名詞)
不可算名詞とは、数えられない物質や概念のことを指します。
例えば、water(水), music(音楽), air(空気), advice(助言)が不可算名詞に該当します。
- I need water.(私は水が欲しい)
- He gave me advice.(彼は私にアドバイスをくれた)
4-2. 複数形で一般的なことを表すとき
複数形の名詞で「〜全体」「〜というもの一般」を指すときも、冠詞はつけません。
- Dogs are friendly.(犬は人懐っこい)
→ Dogsは、「犬」という種全体を指している - Books can change your life.(本は人生を変える力がある)
→ Booksは、「一般的に本と呼ばれているものは〜」という意味合いを持つ
また、特定の犬や本について言いたいときは the dogs / the books を使います。
4-3. 固有の表現(曜日・言語・スポーツ・食事など)
日常的な名詞の中でも、特定のグループには慣習的に冠詞をつけないというルールがあります。
- 曜日(例:on Monday)
- 言語(例:I study English)
- スポーツ(例:I play soccer)
- 食事(例:I have lunch)
5. まとめ
- a / an は「初めて登場する・不特定の物」につける不定冠詞
- the は「すでに登場したもの」や「文脈で特定できるもの」につける定冠詞
- 冠詞なし(無冠詞)になるのは、不可算名詞・複数形・一般的な話題の場合
- 判断のコツは「聞き手にとってその名詞が特定できるかどうか」
- 発音が「母音の音」か「子音の音」かで a / an を決める(綴りではない)
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