【英文法#31】数量表現 a few / a little / few / little の使い分け

英語では「少しある」「ほとんどない」と数量を表したいときに a few / a little / few / little を使います。
これらは似ていて混同しやすいですが、使う名詞の種類(可算名詞か不可算名詞か)とニュアンス(肯定的か否定的か)によって意味が変わります。
今回は英語の4つの数量「a few / a little / few / little」について、それぞれの意味や使い分けを詳しく解説します。
1. 数量表現の基本ルール
まずは基本となる「可算名詞」と「不可算名詞」の違いを確認しましょう。
- 可算名詞(数えられるもの):1個、2個と数えることができる名詞。
例:apple, book, friend, car など - 不可算名詞(数えられないもの):液体や抽象的な概念など「数」で表せない名詞
例:water, milk, money, information など
このルールを押さえた上で、以下のように a few / a little / few / little を区別できます。
表現 | 名詞の種類 | 意味 | ニュアンス |
---|---|---|---|
a few | 可算名詞 | 少しの〜(ある) | 肯定的 |
few | 可算名詞 | ほとんど〜ない | 否定的 |
a little | 不可算名詞 | 少しの〜(ある) | 肯定的 |
little | 不可算名詞 | ほとんど〜ない | 否定的 |
「a few / few」は可算名詞(数えられる名詞)に使います。一方で、「a little / little」は 不可算名詞(数えられない名詞)に使う表現です。
2. a few と few の違い(可算名詞)
2-1. a few:少しはある(ポジティブ)
- I have a few friends in New York.
(ニューヨークに友達が少しいます)
「a few」は、少しだけどゼロではないという前向きなニュアンスを持ちます。
つまり、「少ないけど十分」「数は少ないが、存在する」というイメージです。
2-2. few:ほとんどない(ネガティブ)
- I have few friends in New York.
(ニューヨークに友達はほとんどいません)
「few」は、数が少なくてほとんどないという否定的なニュアンスです。
単純に「少ない」というよりは、「数が足りない、不十分な」という意味を持ちます。
3. a little と little の違い(不可算名詞)
3-1. a little:少しはある(ポジティブ)
- There is a little milk in the fridge.
(冷蔵庫に牛乳が少しあります)
「a little」は、少しだけど必要な分くらいはあるというポジティブな意味合いです。
「足りない」というより「まだ使えるだけある」という印象になります。
3-2. little:ほとんどない(ネガティブ)
- There is little milk in the fridge.
(冷蔵庫に牛乳はほとんどありません)
「little」は、「ほぼない、足りない」という否定的なニュアンスです。
a がつくかどうかで、まだある(a little)とほぼない(little)の違いが生まれます。
4. 文脈による違いを比較
同じ単語でも a があるかないかで意味が大きく変わります。
a little / little
- He has a little money.(彼は少しお金を持っている)
→ なんとか生活できる - He has little money.(彼はお金をほとんど持っていない)
→ 生活に困っている
a few / few
- She has a few books.(彼女は本を何冊か持っている)
→ 読むには十分ある。 - She has few books.(彼女は本をほとんど持っていない)
→ ほとんど読める本がない。
つまり、a がつくと「ある」という前向きなニュアンス、a がないと「ほとんどない」という否定的なニュアンスになります。
5. まとめ
- a few(可算名詞):少しはある(肯定的)
- few(可算名詞):ほとんどない(否定的)
- a little(不可算名詞):少しはある(肯定的)
- little(不可算名詞):ほとんどない(否定的)
- a がつくと前向き、a がないと否定的になるのが大きなポイント。