文法

助動詞の使い分け|can / must / should / may の用法解説

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Izumi

英語には助動詞と呼ばれる、話し手の意志・可能性・義務・助言を表すときに使う特別な語があります。助動詞は、動詞の前に置いて意味を補う語で、主語や時制によって形が変わることはありません。

シンプルな構造でありながら、会話や文章におけるニュアンスの表現に欠かせない重要な文法要素です。

ここでは代表的な助動詞である can / must / should / may に焦点を当て、それぞれの使い方・意味・文法的な注意点について解説します。

1. 助動詞の文法ルール

助動詞は、動詞の前に置かれて、その動詞の意味を補足する語です。助動詞を使うと、能力・義務・推量・助言などのニュアンスを加えることができます。

通常、以下のルールに従って助動詞は使われます:

  1. 助動詞の後には、必ず動詞の原形(動詞の基本形)を置く。
    例:You can swim.(あなたは泳げる)
  2. 助動詞自体は、主語によって変化しない(I, he, she など全て同じ形)。
    例:I can / He can / They can
  3. 否定文は、助動詞の後に not をつける。
    例:You should not smoke.(タバコを吸うべきではない)
  4. 疑問文は、助動詞を文頭に出す。
    例:Can you help me?

2. can:〜できる、〜してもよい

can は最も頻繁に使われる助動詞のひとつで、主に「能力」や「可能性」、「許可」を表すときに使います。

2-1. (能力的な)可能を表す

  • I can speak English.(私は英語を話すことができる)

上記の例文の「できる」は、「英語を話す力がある」というニュアンスになります。

2-2. 許可を表す

  • Can I use your phone?(携帯電話を使ってもいいですか?)

このように、「〜してもいい?」という許可を求めるときにも使いますが、can はカジュアルなお願いの意味合いになります。

丁寧な言い方をしたいときは may や could を使います。

3. must:〜しなければならない、〜してはいけない

must は「義務」や「必要性」を表す助動詞です。

話し手が強い指示・命令・忠告を与えるときに使います。

3-1. 義務・必要性

  • You must wear a seatbelt.
    (シートベルトを着けなければなりません)
  • I must finish this report by tomorrow.
    (明日までにこの報告書を終わらせなければいけない)

このように must は交通ルールや学校・職場の規則など、強い必要性や社会的義務を表現します。

3-2. 禁止の意味(must not)

  • You must not touch this button.
    (このボタンには触れてはいけません)

否定形の must not は「〜してはならない」という「強い禁止」を表します。

4. should:〜すべき、〜した方がいい

should は「義務」というよりも、実際には助言や提案、軽い命令のニュアンスを持っています。相手に行動を薦めたいが強制はしたくないときに適してます。

4-1. 助言・提案

  • You should eat more vegetables.
    (もっと野菜を食べた方がいいですよ)
  • You should see a doctor.
    (お医者さんに行った方がいいですよ)

相手にアドバイスしたいとき、押し付けずに提案をする表現です。

5. may:〜かもしれない、〜してもよいですか?

may は話し手が物事の可能性を示すときや、丁寧な許可を求めるときに使います。

5-1. 可能性(推量)

  • It may rain tomorrow.
    (明日は雨が降るかもしれません)
  • She may be busy now.
    (彼女は今、忙しいかもしれません)

このように、確信はないが起こる可能性があるときに may を使います。

may が示す可能性は50%程度が目安で、「ひょっとすると…」というニュアンスになります。

5-2. 丁寧な許可を求める

  • May I use the restroom?
    (お手洗いを使ってもよろしいですか?)

許可を求める疑問文 “May I 〜” は、“Can I 〜” よりもフォーマルで丁寧な印象を与えます。

特にビジネスの場面では、may を使うことで礼儀正しい印象になります。

6. まとめ

  • 助動詞は「動詞の前」に置かれ、意味にニュアンスを加える語。
  • 助動詞の後には必ず動詞の原形を使う。
  • can:能力や可能性 →「〜できる」「〜してもいい」
  • must:義務・強制 →「〜しなければならない」
  • should:助言・提案 →「〜すべき」「〜した方がいい」
  • may:推量・丁寧な許可 →「〜かもしれない」「〜してもよいですか?」

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