#18 助動詞 can の使い方|能力・可能性・許可の用法と使い分け解説

英語の助動詞 can は、「〜できる」「〜かもしれない」「〜してもよい」といった意味で、非常に日常的かつ汎用性の高い単語です。
短い単語ですが、場面によって意味が変わるため、正確な理解が求められます。
今回は can の文法的な役割とともに、肯定文・否定文・疑問文の作り方、3つの主要な意味の違いなどを解説します。
1. can は「助動詞」
助動詞とは、本動詞の前に置くことで「話し手の気持ち・状況・判断」などを加える特別な動詞のことです。
そして、助動詞 can の後には必ず動詞の原形が来ます。
- 正:I can swim.(私は泳げる)
- 誤:I can to swim.(to は不要)
このルールは、can を使うときに最も重要なポイントの一つです。
2. can の3つの主要な意味と使い分け
2-1. 「能力」(〜できる)
「〜できる」は、can の最も基本的な使い方です。
話し手や主語が、物理的・能力的にその行動を実行できるかどうかを表します。
- I can play the piano.
(私はピアノを弾けます) - She can speak French.
(彼女はフランス語が話せます) - He can’t swim.
(彼は泳げません)
この「能力」の意味は汎用性が高く、学校・仕事・趣味・日常生活など幅広い場面で登場します。
2-2. 「可能性」(〜の可能性がある)
can は状況的に「〜ということが起こりうる」「〜の可能性がある」という意味でも使われます。
- This road can be dangerous at night.
(この道は夜、危険なことがある) - Learning a new language can be hard.
(新しい言語を学ぶのは難しいことがある)
この場合の can は、「誰が〜できるか」という「能力」ではなく、「〜という状況が発生しうる」という「可能性」を意味する用法です。
そのため、人に限らず、物事・状況も主語として使うことができます。
2-3. 「許可や依頼」(〜してもよい/〜してくれますか?)
can は、「してもいいですか?」「してもいいよ」というような許可や依頼の意味にも使われます。
- You can take a break now.
(今、休憩してもいいですよ)→ 許可 - Can I open the window?
(窓を開けてもいいですか?)→ 許可を求める - Can you help me?
(手伝ってくれますか?)→ 依頼
なお、“Can you 〜?”の依頼表現はややカジュアルで、より丁寧に言いたい場合は “Could you ~?” を使うのが自然です。
3. 否定文・疑問文の作り方
3-1. 否定文:can’t または cannot
否定文を作るには、助動詞 can に not をつけて「can’t(=cannot)+動詞の原形」と表します。
口語では can’t、書き言葉では cannot の形もよく使われます。
- I can’t understand this question.
(この問題が理解できません) - He cannot come today.
(彼は今日は来られません)
3-2. 疑問文:Can + 主語 + 動詞の原形?
助動詞を使う文では、助動詞(ここでは can)を文頭に出して疑問文を作ります。
- Can you speak Japanese?
(あなたは日本語が話せますか?) - Can I ask you a question?
(質問してもいいですか?)
Yes/No で答えるタイプの疑問文でよく使われ、会話でも頻出します。
4. まとめ
- can は助動詞で、常に動詞の原形とセットで使う。
- 主な意味は3つ:「能力(〜できる)」「可能性(〜のこともある)」「許可・依頼(〜してもよい/〜してくれますか?)」
- 否定形は can’t または cannot、疑問文では can を文頭に出す。
- can の正しい使い方をマスターすることで、日常会話・学校・職場など多くの場面で表現の幅が広がる。




