Neither A nor B の使い方|「AでもBでもない」を表す表現

英語で「AでもBでもない」と言いたいときに便利なのが「Neither A nor B」という表現です。
この構文を使うと、2つの要素を一度に否定できます。日本語でいう「〜も〜もない」「〜でも〜でもない」にあたり、会話でも文章でもよく使われます。
今回は、「Neither A nor B」の基本的な使い方や注意点を、具体例と共に解説します。
1. Neither A nor B の基本ルール
「neither A nor B」は「AでもなくBでもない」という意味を表す構文です。
- She speaks neither English nor French.
(彼女は英語もフランス語も話さない) - Neither my father nor my mother can drive.
(父も母も運転できない)
ポイントは、AとBの両方をまとめて否定するという点です。
例えば、「Not A or B」という表現を使ってしまうと、「Aではない、あるいはBではない」と、意味が曖昧になるので注意が必要です。
2. 主語として使うとき
「neither A nor B」が文の主語になる場合は、動詞の数(単数・複数)に注意しなければなりません。
基本的にはB(後ろの語)に動詞を一致させるのがルールです。
- Neither my friends nor my teacher knows the answer.
(友達も先生も答えを知らない)
“friends” が複数形でも、後ろの “teacher”が単数形なので、動詞は3人称単数形の “knows” になります。
3. 目的語として使うとき
「neither A nor B」は目的語としても使えます。
- I like neither coffee nor tea.
(コーヒーも紅茶も好きではない) - She invited neither John nor Mary to the party.
(彼女はジョンもメアリーもパーティーに招待しなかった)
目的語を2つ同時に否定することで、表現が簡潔になります。
4. 名詞以外と組み合わせる
「neither A nor B」は名詞だけでなく、形容詞や副詞とも組み合わせて使えます。
- The movie was neither interesting nor funny.
(その映画は面白くも楽しくもなかった) - He answered the questions neither correctly nor completely.
(彼は質問に正しくも完全にも答えなかった)
名詞以外と一緒に使うことで、「性質」や「様子」についても否定を表現できます。
5. Neither と Either の違い
5-1. Either = どちらか一方
neither とよく比較されるのが either です。
- neither =「どちらも〜ない」
- either = 肯定文では「どちらか一方」、否定文では「〜もまた〜ない」
簡単にまとめると、neither は「2つのうち両方を否定」、either は「どちらか一方を選ぶ」という意味合いになります。
5-2. 否定文における Either の使い方
特に混乱しやすいのが否定文での either の使い方です。
- I don’t like coffee.(コーヒーは好きじゃない)
- I don’t like tea either.(紅茶も好きじゃない)
この場合、either は「〜もまた〜ない」という意味で、文末に置かれます。
同じ意味で neither を使う場合は、文全体を否定します。
- I like neither coffee nor tea.
コーヒーも紅茶も好きではない。
つまり、neither は完全否定、either は選択や「〜もまた」と覚えると整理しやすいです。
6. まとめ
- neither A nor B = A でもなく B でもない
- 主語に使う場合、動詞はBに一致させる。
- 目的語・補語としても使える。
- 名詞以外(形容詞・副詞)とも組み合わせ可能。
- either との違いに注意(neither = どちらも〜ない / either = どちらか一方)